●江戸明治和本●父兄訓・笠翁諭言・第一上書【判型】半紙本1冊。縦237粍。【作者】林子平(友直・六無斎)作・序。【年代等】天明6年9月自序。江戸後期書カ。【備考】分類「教訓」。『父兄訓』は、主に「人の土台」とも言うべき「孝・悌・忠・信・勇・義・廉・恥」の八徳に基づく育児の基本を父兄に諭した書。子平によれば、多くの父兄は「八徳」を知らず、単に「姑息の愛」のみで子供に接し教訓も加えないために、子々孫々まで「勝手次第」に育つという。「人の善悪・実不実は生まれつきではなく、専ら父兄の教訓や育て柄による。子弟の善悪・邪正も、一分は生まれつきでも、九分までは父兄の責任」と強調し、父兄による育児が胎教から始まるとする。そして、八徳に基づく子育てとして「父兄や長者の言うことをよく聞いて違背せず、義理と恥を専らにして、物事に骨惜しみしない」など具体的事項を順々に説く。また、子供をみだりに叱り罵るべきでないことや、親自らが襟を正すべきこと、さらに、心の持ちようや年代別の教育法、学問や武芸の習わせ方、衣食その他の生活心得までを45カ条にわたって詳述する。続く巻末に、①「孝・悌・忠・信・勇・義・廉・恥」の八字の字解、また、読書、武芸、良知、克己復礼、茶の湯・猿楽の要点を記した「学則」、②「物を翫べば志を失ふ」など3カ条と「童子に読誦致さするいろは歌」から成る付録、③育児経験のない作者を批判したある人に反論した逸話(跋文)を掲げる。なお、底本は、後半に宝暦3年2月、林笠翁作「笠翁諭言(平常可被心得条々之事*15カ条)」と、明和2年、林子平作「第一上書*9編159カ条」を付す。★原装・題簽付・概ね美本。【参考価格(初出品時の相場):日本の古本屋で、早期写本が、88,000円】。◎この商品はメルカリ「和本倶楽部」と個人HP「往来物倶楽部」のみで販売しているものです。それ以外のショップは全て詐欺です。ご注意ください。
商品の情報
カテゴリー | 本・音楽・ゲーム > 本 > その他 |
商品の状態 | やや傷や汚れあり |